●朝の散策
今日の朝食は、フル・イングリッシュ・ブレックファースト。写真には写っていないが、カリカリのトーストとジャムがうれしい。
このホテルでは「おかず」は自分の好きなものを選んで注文できるようになっている。肉類が苦手な人にはベジタリアン用
ソーセージも出してくれる。スクランブルエッグと、いちばん手前にある大きなマッシュルームがとてもおいしかった。
昨夜はバタバタして寝てしまったので、今日はホテルの中をゆっくりと探検。左上と右上の写真の部屋は、ダイニングルームの
手前にあるラウンジ。ディナーの前菜と食前酒や、ティータイムの紅茶などがここでいただけるようになっている。左下は
ライブラリーで、ポターの写真や書籍などが置かれている。右下は玄関ホール。7月というのに、この暖炉には火が入っていた。
建物のまわりには緑美しいテラスが。この席で紅茶を飲むのを夢見て来たのだが、あいにくの雨でテーブルはびしょ濡れ。
夢は叶わなかった。テラスから階段をおりていくと、その下にはまた庭が広がっていた。右下の写真にある青い車は、
私たちが借りていた日産ノート。
●ニア・ソーリー
ホテル散策のあとは、ウィンダミア湖対岸のニア・ソーリー村へ。昔に一度ウィンダミアへ来たときは向こうまで行く時間がなかった
ので、今回は楽しみにして来た。対岸へはフェリーでも渡れるが、湖を一周してみたかったので、南側を車でぐるっと回っていった。
道が恐ろしく細く、対向車に出くわしたときにはドッキリしたが、相手は慣れているようでバックしてくれたので助かった。
ようやくたどり着いたニア・ソーリーは、それまでの苦労も吹き飛ぶ美しさ。その緑のきれいなことといったら！ ポターが暮らした
ヒル・トップ農場は、入場制限があって1時間待ちだったので、ポターのいくつかの本に登場するバックル・イート・ゲストハウスを
眺めたり、『あひるのジマイマのおはなし』に登場するタワー・バンク・アームズでお茶を飲んだりして待った。農場の中へ入ると、
『こねこのトムのおはなし』でおなじみの入口や小道が。残念ながら、家の中は撮影禁止だった。
●ホークスヘッド
ニア・ソーリーのすぐ北にあるホークスヘッドは、ポターのギャラリーやワーズワースが通っていた学校があることで有名。
けれども、私はこの町の雰囲気自体が気に入った。石畳の道に、湖水地方で取れるスレートで塗られた白壁の家が迷路のように
入り組んで立ち、中世の町に迷い込んだよう。今日の昼食は、この町にあるキングス・アームズというホテルのレストランで。
主人は念願のカンブリア・ソーセージ（本当はとぐろ状のものが食べたかったらしい）、私はそれほど空腹ではなかったのでスープを。
このスープにはパンがついてきて、スープもパンもめちゃくちゃおいしかった。食事のあと、スポーツ・ショップで主人がズボンを購入。
店のおじさんが「きみなら丈はshortだね。ほら、これがshortestだよ、これ以上shorterのやつはないよ」と、やたらショートを
強調してズボンを探してくれた。でも、それが「ぴったり」で、主人はとても気に入った様子＾＾。
●アンブルサイド
ホークスヘッドからさらに北上して、アンブルサイドへ。イギリスへ出発直前に発売されたFIGAROで、アンブルサイドのすてきな
店がいろいろと紹介されていたので、それら全部に行ってみようと張り切っていたが、ほかにも楽しげな店がいっぱいで大忙し！
それに、今日はフリー・マーケットも開催されている。左下の写真のブリッジハウス（築300余年らしい）は、ナショナル・トラストの
インフォメーション・センターで、ポストカードを買うついでにフリー・マーケットの場所を訪ねたら、おじさんがとても親切に教えてくれた。
右下の写真の水辺のティールームは気持ちがよさそうで心引かれたが、時間がなくて、行くのは断念。急いでグラスミアを目ざした。
グラスミアへ向かう途中の景色の美しかったこと！ もうグラスミアへ行けなくてもいいからここで降りよう！と、車を置いて散策。
向こうの山の斜面がビロードのようで、撫でてみたかった。静かな湖面に、のんびりと草をはむ羊たち。まるでここだけ時間が
止まったようだった。
●グラスミア
グラスミアにはなんとか夕刻までに到着。行列が絶えないというグラスミア・ジンジャーブレッド・ショップも、この時間になると
お客は少なく、欲しかった缶入りのジンジャーブレッドが楽に買えた。焼きたてを今すぐほおばりたいのを我慢して、大急ぎで
ワーズワースの家、ダヴ・コテージへ。ヒル・トップ農場と同じくここも、各部屋がずいぶん小さいのが意外だった。興味深かったのは
台所。床下に水が流れていて、それが部屋を冷やして天然の冷蔵庫状態に。よく工夫したものだと思う。ワーズワースの家は
右上の写真のように白いが、周辺は石造りの家が多い。家の間から見える山もまた美しかった。ちなみに、ワーズワースに興味の
ない主人は入館せずに外で待っていたが、隣のチケット・オフィスがダブ・コテージだと思い、そこで待っていたために落ち合えず、
お互い探し回るはめに。しかも、気をきかせたつもりでオフィスの建物をいろいろな角度から写真におさめていたので、あとで大笑い！
ウィンダミア湖を一周して、ホテルの近くまで戻ってくると、夕日が湖面に当たって美しい眺め。車を止めて、しばらくぼーっと見とれて
いた。今夜の食事はホテルのダイニングルームのディナー。ここのコース料理は、これがイギリス料理？と思うほどおいしかった。
あまりにおいしかったので、写真を撮り忘れたのが本当に残念！
●本日の戦利品
ヒル・トップ農場のチケット・オフィスで、チケットより先に「これください！」と買ってしまったガイドブック。だって、あまりにもかわいい。
右の本は、アンブルサイドの本屋さんで購入した写真集。もし将来、イギリス風の家を建てるようなことがあれば、参考になりそうな
写真がいっぱい。
湖水地方
